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TOAST Load Balancerの統計機能

TOAST Load Balancerの統計機能

ロードバランサーは、流入したトラフィックをインスタンスに分配するために使用するサービスです。

TOASTのLoad Balancerサービスを利用すると、1つのインスタンスで処理が困難な負荷を複数台のインスタンスに分散して処理量を向上させることができます。また、障害発生中、メンテナンス中のインスタンスを自動的にサービスから除外して、サービスの可用性を高めることができます。

TOASTは昨年末からロードバランシングに関連した様々な統計チャートを基本提供しています。

統計チャートの表示

統計チャートの表示方法は、下図のように、作成したロードバランサーを選択した後、[統計]タブを選択し、統計を表示するリスナーを選択します。ロードバランサーに複数のリスナーを登録している場合は、(5)のリスナー選択から他のリスナーを選びましょう。

[図1]Load Balancer統計機能画面

Load Balancer統計機能の特徴

TOASTのLoad Balancer統計機能の特徴を簡単に紹介します。

  • ロードバランサーを作成すると、統計機能が自動で有効になります。
  • ロードバランサーのリスナー別に17種類の統計チャートを提供します。
  • 1時間、24時間、1週間、1ヵ月、指定期間などで期間を分類して統計を見ることができます。
  • ロードバランサーを基準に、クライアント統計量とインスタンス統計量を異なるチャートで提供します。
  • インスタンス統計量は、メンバーのインスタンス別に区分して表示することができ、収集した結果だけを見ることもできます。(インスタンスごとに表示:ON/OFF)
  • 統計チャートは基本6個を表示します。また拡張して17個の統計チャートを一度に表示することもできます。(統計拡張:ON/OFF)[図2] Load Balancer統計機能のサンプル

Load Balancer統計チャートリスト

TOASTのLoad Balancerは、次のような17種類の統計チャートを提供しています。

統計指標名(チャート名) 統計情報の収集対象 基本/拡張 単位 説明
クライアントセッション数 クライアント 基本 ea ロードバランサーがクライアントと接続したセッション数
クライアントセッションCPS クライアント 基本 cps(connections per second) クライアントと1秒間、新たに接続したセッション数
セッションCPS インスタンス 基本 cps インスタンスと1秒間、新たに接続したセッション数
インスタンスに送信したトラフィック インスタンス 基本 bps(bits per second) ロードバランサーがインスタンスに送信したトラフィック量
インスタンスから受信したトラフィック インスタンス 基本 bps インスタンスがロードバランサーに送信したトラフィック量
ロードバランシング除外数 インスタンス 基本 ea ヘルスチェック失敗により、ロードバランシングの対象から除外された回数
クライアントから受信したトラフィック クライアント 拡張 bps クライアントがロードバランサーに送信したトラフィック量
クライアントに送信したトラフィック クライアント 拡張 bps ロードバランサーがインスタンスに送信したトラフィック量
レスポンス時間 インスタンス 拡張 second インスタンスにリクエストを送信し、レスポンスを受信するまでにかかった時間
接続エラー インスタンス 拡張 ea ロードバランシング対象のパケットをインスタンスに送信する際にTCP接続されていなかった回数
ソケットエラー インスタンス 拡張 ea ロードバランシング対象のパケットをインスタンスに送信する際にソケットエラーが発生した回数
ヘルスチェック失敗数 インスタンス 拡張 ea ヘルスチェックに失敗した回数
HTTPステータス(1XX) インスタンス 拡張 ea インスタンスがHTTP 100番台のレスポンスを送信した回数
HTTPステータス(2XX) インスタンス 拡張 ea インスタンスがHTTP 200番台のレスポンスを送信した回数
HTTPステータス(3XX) インスタンス 拡張 ea インスタンスがHTTP 300番台のレスポンスを送信した回数
HTTPステータス(4XX) インスタンス 拡張 ea インスタンスがHTTP 400番台のレスポンスを送信した回数
HTTPステータス(5XX) インスタンス 拡張 ea インスタンスがHTTP 500番台のレスポンスを送信した回数

Load Balancer統計機能の活用例

以下のように統計機能を活用してみてはいかがでしょうか?

  • クライアントセッション数、クライアントセッションCPS、様々なトラフィック量と関連したチャートから、システムがどのレベルでデータを処理しているか期間別に確認し、分析に役立てることができます。
  • ロードバランシング除外数、ヘルスチェック失敗数、接続エラー、ソケットエラーのチャートから、インスタンスに問題が発生した時点を把握できます。
  • レスポンス時間のチャートからインスタンスの遅延時間の推移を確認できます。
  • HTTPステータスチャートからHTTPレスポンスコード別の統計情報を閲覧できます。

注意事項

  • 統計データは最長1年間提供します。
  • Load Balancer統計機能は、2018年11月27日に追加したため、この日以前の統計データは提供されません。
  • 現在使用中のロードバランサー、リスナー、メンバーにのみ統計チャートが提供されます。
  • Load Balancerのリソース(ロードバランサー、リスナー、メンバー)を削除した場合、当該リソースの過去の統計データは提供されません。
  • Load Balancerの統計データは、Webコンソールの統計チャートに反映されるまでに約3分の遅延があります。
  • 単位がeaのチャートは、設定期間に応じて数値の意味が変わることがあります。数値の意味は、個別チャートの上段にクエスチョンマークをマウスオーバーすると確認できます。
  • ネットワークトラフィック量に関する指標のチャートに表現される数値は、L2、L3、L4ヘッダのサイズが除外された、ペイロード転送サイズを単位時間で割ったデータです。したがって、チャートに表現される数値は、課金データとは関係ありません。
  • HTTPステータスに関連する5つのチャートは、HTTPまたはTERMINATED_HTTPSプロトコルを使用するように設定されたリスナーにのみ提供されます。

NHN Cloud Meetup 編集部

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